目にもとまらぬ素早さでジュリアスの細腰に手を伸ばし、ぐいっと自分へと引き寄せた。 間近に迫るオスカーの美貌。 吐息が掛かる近さまで顔を寄せあう位置でオスカーはジュリアスを抱きしめていた。 「………」 急にオスカーの胸に引き寄せられ、月明かりに冴える男らしい美貌を間近にして、ジュリアスは言葉に詰まってしまった。 あの部屋から…クラヴィスの側から引き離された時から、何度もオスカーの顔を間近に見ているけれども…再びこうしてオスカーの腕に包み込まれ今、ジュリアスの胸の中には先ほどまでとは違う感情が湧きあがっている。 「ジュリアス様…」 耳元でささやくオスカーの声は…背筋に電気が走る程に官能的な艶を含んでいた。 オスカーからの熱い想いを告げられた今…意識せずには居られない程に…ジュリアスの心を揺さぶる声…。 そんなジュリアスの心の揺らぎを…瞳の奥に汲み取っての行動だろうか?オスカーは一際熱い眼差しのまま…に囁いた。 「…お寒くはありませんか?…」 「?!…い…いや…寒くない」 「良かった…大切な貴方に…風邪などひかさられませんから…ね…」 「………」 てっきり想いを告げる言葉を吐いてくるだろうと構えていたのに、天気や庭の風情など…普通の会話が続く。 「オスカー…そ…その…」 「何か?ジュリアス様」 「…もう少し…普通に話さぬか?…」 「………」 密着する形で続く会話にジュリアスは音を上げた。
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