県研究会、初会合 深層崩壊メカニズム調査 奈良(産経新聞)よりH24.02.10紹介 そうなんだ@為五郎
■雨量、地質など因果関係分析
昨年9月の台風12号による紀伊半島豪雨では、表層土だけでなく岩盤ごと崩れ落ちる「深層崩壊」とみられる被害が県南部で多発した。その発生メカニズムを突き止め、今後の避難や警戒などに役立てるため、県は9日、「深層崩壊研究会」の初会合を奈良市の県文化会館で開いた。今後3年間で、紀伊半島で深層崩壊が起こりうる地域を調査し、メカニズムの解明を目指す。
深層崩壊は、山地を形成する岩盤ごと崩壊するため、大規模な被害を周囲にもたらす。雨量や山の地形、地質などが関係しているとされるが、メカニズムは明確には解明されていない。
県によると、台風12号では紀伊半島で崩壊した土砂の量は約1億立方メートルに達し、その9割が奈良県内だった。五條市大塔町赤谷地区や十津川村長殿地区など、県内で形成された土砂崩れダムの原因にもなったとも指摘されている。
国交省などが平成22年8月、全国を対象にまとめた「深層崩壊推定頻度マップ」を公表したが、エリアが大まかで、発生場所の推定や避難には生かせなかった。
県の研究会は、京都大学防災研究所の藤田正治教授を座長に、国土交通省近畿地方整備局や県の砂防担当者、土砂災害の研究者ら計9人で構成。
今後は、紀伊半島版の深層崩壊マップを作成するほか、各地に設置されている地震計などを調べて崩壊が発生した時間を特定し、住民への聞き取り調査も実施。
雨などと深層崩壊の因果関係を分析し、発生のメカニズムを解明していく。紀伊半島豪雨の記録を集めて、今後の防災などにも役立てる。
初会合で藤田座長は「深層崩壊は過去にも起きているが、資料は少ない。紀伊半島の被害を解析することで対策が進展する。研究成果は国全体で共有すべきもので、奈良から各地に発信できるようにしたい」と話した。
研究会に続いて国や県、市町村の防災担当者らを集めた「深層崩壊セミナー」も開かれ、藤田座長ら研究会の委員がパネルディスカッションで意見交換した。
|
|