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週刊ボードゲーム通信

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週刊ボードゲーム通信598号「ゲーム書籍」 返信  引用 
名前:    日付:2012/02/11(土) 23:11
前々回で、「コンピュータゲームに関する書籍は多く出版されているが、この分野の学術的研究はあまり発展していないと感じられる」というようなことを述べました。これは感覚的な意見であり、説得材料は提示していなかったです。そこで、ゲームに関する書籍について、軽く調べてみました。

実家の近くにある奈良県立図書情報館は、開架図書数としては一般資料-15万冊・専門資料-10万冊・書庫収蔵可能冊数-100万冊と、そこそこ大きな図書館です。http://www.library.pref.nara.jp/index.html

この図書館のサイトでは、蔵書の検索が可能です。
キーワード検索をした結果、所蔵図書(雑誌を除く)の件数は以下のとおりです。
「ゲーム」407件
「ボードゲーム」0件
「ゲームソフト」21件、「テレビゲーム」15件、「コンピュータゲーム」5件、「ゲーム産業」4件

「ゲーム」でヒットした407件の図書リストをざっと見たところでも、ボードゲームに関連しそうなものはありませんでした。

コンピュータゲームに関わる図書については、上記の関連キーワードでヒットしたとおりで、それほどありません。「ゲーム」でヒットしたリストを見たところでも、上記に加えて少数あっただけです。
これらのなかで、タイトルから判断して研究的な要素がありそうなもので、2001年以降の出版図書を以下に挙げます。やはりコンピュータゲーム研究はあまり発展していないように感じられます。

『教養としてのゲーム史』 多根清史著. 筑摩書房, 2011 (ちくま新書:917)
『幸せな未来は「ゲーム」が創る』 ジェイン・マクゴニガル著/藤本徹, 藤井清美訳. 早川書房, 2011
『世界ゲーム革命』 NHK取材班編著. NHK出版, 2011 (NHKスペシャル)
『デジタルゲームの教科書 : 知っておくべきゲーム業界最新トレンド』 デジタルゲームの教科書制作委員会著,東京 : ソフトバンククリエイティブ, 2010.5
『ゲームの教科書』 馬場保仁, 山本貴光著. 筑摩書房, 2008 (ちくまプリマー新書:098)
『「ヒットする」のゲームデザイン : ユーザーモデルによるマーケット主導型デザイン』Chris Bateman/Richard Boon著/岡真由美訳. オライリー・ジャパン/オーム社 (発売), 2009
『「おもしろい」のゲームデザイン : 楽しいゲームを作る理論』 Raph Koster著/酒井皇治訳. オライリー・ジャパン/オーム社 (発売), 2005
『クール・ジャパン世界が買いたがる日本』 杉山知之著. 祥伝社, 2006
『踊るコンテンツ・ビジネスの未来』 畠山けんじ著/久保雅一企画・監修. 小学館, 2005
『ゲーム産業の経済分析 : コンテンツ産業発展の構造と戦略』 新宅純二郎, 田中辰雄, 柳川範之編. 東洋経済新報社, 2003
『テレビゲーム産業白書』 メディアクリエイト総研編. メディアクリエイト, 2002
『ゲームの社会的受容の研究 : 世界各国におけるレーティングの実際』 白鳥令編. 東海大学出版会, 2003
『メディアと人間の発達 : テレビ、テレビゲーム、インターネット、そしてロボットの心理的影響』 坂元章編. 学文社, 2003
『テレビゲーム文化論 : インタラクティブ・メディアのゆくえ』 桝山寛著. 講談社, 2001 (講談社現代新書:1573)
『ゲームと犯罪と子どもたち : ハーバード大学医学部の大規模調査より』 ローレンス・カトナー, シェリル・K.オルソン著/鈴木南日子訳. インプレスジャパン/インプレスコミュニケーションズ (発売), 2009
『テレビゲーム教育論 : ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから』 マーク・プレンスキー著/藤本徹訳. 東京電機大学出版局, 2007
『ゲーム脳の恐怖』 森昭雄著. 日本放送出版協会, 2002 (生活人新書:036)
『ゲーム的リアリズムの誕生』 東浩紀著. 講談社, 2007 (講談社現代新書:1883, 動物化するポストモダン:2)

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週刊ボードゲーム通信597号「ペーパー・ボウル」 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2012/02/07(火) 20:25
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
先週は風邪をひいたりなんだりで、日曜日には回復していたのですが、ボゲ通のことをすっかり忘れていました。ほんとにすみなせん-。毎週楽しみにしてくださっている方(いるのか?)、申し訳ありませんでした。

 忘れていたことを取り戻すように、面白い記事が書ければいいのですが、すっかり忘れていただけに、何を書こうか全く思いついていません。

 えっと…みなさんスーパーボウル見てました? イーライ・マニングの4Qのパスが見事でしたが、全体的に詰将棋的な、きっちりきっちりなゲーム、という印象でした。と、いうわけで、アメフトのボードゲームってないんでしょうか。ちょっとグーグルで検索してみると、トップに出てきたのが“ペーパー・ボウル”というボードゲームです。PDFでボードやコマ、ルールが提供されている非営利での利用が無料のゲームです。ペーパー・ボウル製作委員会・作のボードゲームです。ルールをざっと見ただけなのですが、とても楽しそうです。アメフトは自分でプレイする機会もあまり(全然)ありませんし、もし一プレイヤーとしてプレイしたとしても、ゲーム全体にかかわる立場の人はプレイヤーではなく、ヘッドコーチだったりします。なので、このボードゲームは、ヘッドコーチの立場になってアメフトの楽しさを味わえるゲームだと思います。
 ただ、一つ難点があって、自分の周りにアメフト好きの人間がいなさそうなところです。私は毎年、スーパーボウル、ライスボウル、甲子園ボウルとかを楽しみにしているのですが、知り合いには見てる人がいないんですよね。ボードゲーム好きよりも少ないです…。
 そのうちプレイの機会があればいいのですが。
 それでは、また来週-。

Paper Bowl(「ペーパー・ボウル」)/ペーパー・ボウル製作委員会(作)
ペーパー・ボウル製作委員会(発行), 2010年
2人
鱶(fuka)の個人的評価:5(めっちゃプレイしたい)

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週刊ボードゲーム通信596号「アナログな要素」その8 返信  引用 
名前:    日付:2012/01/29(日) 21:49
とくに次テーマ思い浮かばなかったので、もう一回続けることとします。

ボードゲームはアナログ、コンピュータゲームはデジタルという認識はゲーマー、一般人共通です。しかし、言葉の定義をもとに考えると、この分類は正確ではないようです。ボードゲームにもコンピュータゲームにも、アナログ・デジタルの両要素があるとして、それぞれの要素について検討していけば、さらに見えてくるものがありそうです。

遊びに関する学術的研究は、遊びの社会学となるのでしょう。この分野の研究は、カイヨワから進んでいないのかもしれません。
カイヨワの時代にはコンピュータゲームはなく、遊びはすべてアナログなものでした。コンピュータゲームの登場は、革新的であり、商業的にも巨大なマーケットを形成することとなって、近年では遊びの主流です。
図書館や書店の棚で見る程度の自分の認識ではありますが、コンピュータゲームに関わる書籍は多くあるものの、学術的にはあまり発展していないように感じられます。個々のゲーム、ゲーム会社、ゲームデザインなどに関する書籍はいろいろとありますが、コンピュータゲームに焦点を当てた理論的な研究はそれほどない様子です。

遊びの社会学という分野が存在するとすれば、前々回で述べた@〜Cのようにその範囲は広く、理論を磨いていくことは難しいです。幅を狭めて、ゲーム社会学とすれば論理化はしやすくなるでしょう。さらに幅を狭めて、ボードゲーム社会学の理論を構築するのが、我々にとってできそうなことです。

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週刊ボードゲーム通信595号「アナログな要素」その7 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2012/01/22(日) 20:33
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。把瑠都、全勝なりませんでしたね。さすがに横綱は負けるわけにはいかなかった感じです。相撲つながりで連想してみると、とんとん相撲ってアナログゲーですね。力士コマの移動が連続的に変化していきます。

 前回、横さんが紹介してくださった、『遊びと人間』という本は知らなかったので、とても参考になりました。ボードゲームの多くはアゴンとアレアとミミクリ風味ですね。アブストラクトゲームにはミミクリはありませんけど。

 このシリーズでは最初、コンピュータゲームというデジタルの権化の対比として、ボードゲームのアナログな要素、という捉え方をしていました。しかし、ボードゲームをよくよく見てみると、多くのデジタルな要素で構成されているということに気づきました。
 4Gamerというサイトでも、ボードゲームはアナログゲームと称されていますし、ゲーマー界ではわりと一般的な名称のような気がしますが、ボードゲーム自身にはアナログな要素があまりありません。人間同士がプレイする、という面がアナログなのかなあ、と思ったりもしましたが、別に「時間的または空間的に連続して変化」する感じでもありません。と思って、ググってみるとウィキペディアにもアナログゲームという項がありますが、日本生まれの俗語であり、「正確なアナログの意味からすると誤用」と書かれています。

 と、いうわけで、ボードゲームのアナログな要素についてはこれぐらいでどうでしょうか。来週からのテーマは何にしましょう? それではまた-。

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週刊ボードゲーム通信594号「アナログな要素」その6 返信  引用 
名前:    日付:2012/01/15(日) 19:24
ボードゲームの歴史はアナログな遊びのデジタル化である、という見方ができるのかもしれません。

遊びにとしてもっとも初歩的なものは、幼児やこどもが誰かと一緒にするものをイメージすればよいと思います。おにごっこ、かくれんぼといった遊びが思い浮かびやすいです。

学術的な分析としては、遊びについて、カイヨワ(フランスの思想家)が、ホイジンガの著書『ホモ・ルーデンス』に影響を受け、『遊びと人間』を執筆したという話がよく挙げられます(ロジェ・カイヨワ『遊びと人間 増補改訂版』講談社 1971年)。
この本のなかで、カイヨワは遊びを次の4つの要素に分類しているとのことです。
@競争(アゴン):かけっこ、運動競技、ボクシング、チェス
A偶然(アレア):じゃんけん、くじ、ギャンブル
B模擬(ミミクリ):ごっこ遊び、人形、仮面、演劇
C眩暈(イリンクス):ブランコ、メリーゴーランド、登山

ゲームの研究において、このカイヨワの分類はしばしば言及されます。これらの4要素が挙げられると、読者としては「またか」と思いがちですが、こどもがする遊びを考えるうえでは参考になります。

こどもの遊びが年齢が上がるとともに進化することは、単純なものが複雑になるとか、インフォーマルなものがフォーマルになるとか、ルールが付与されるとかといった見方が一般的でしょう。見方を少し変え、アナログなものがデジタルになると捉えると、さらに理解がしやすくなるように思います。

上記4つの要素について、ボードゲームとの関連について説明すると、以下のようになるでしょうか。
@競争は、ボードゲームを構成する主要な要素で、ボードゲームにつながる本流です。
A偶然は、ボードゲームを構成する主要な要素です。
B模擬は、ボードゲームを構成する要素の一つです。行き着く先としてTRPGがあります。
C眩暈は、ボードゲームではめったに見られない要素です。

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