昨日の日本経済新聞(2012年2月10日電子版)の記事「遺伝子欠陥マウスから正常iPS細胞 京大など成功」によりますと、京都大学の多田高准教授と帝京大学の堀江重郎教授らによって常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)のマウスが遺伝子組み換えによって作製され、このマウスからiPS細胞を大量培養したところ、遺伝子の異常が残る細胞のみならず正常な遺伝子を持つ細胞が得られたとのことで、遺伝性疾患の患者から正常なiPS細胞を作り、再生医療に応用できる可能性を示すと記されています。
一方、昨年は米国ハーバード大学の研究グループによって、抗マラリア薬として知られるピリメタミンのADPKDモデル動物や患者嚢胞細胞培養株に対する効果に関する研究が発表されています(掲載論文 Takakura A. et. al. Human Molecular Genetics 2011 November 1; Volume 20 Issue 21, 4143-4154)。
これらは現在基礎研究の段階ですが、近い将来の臨床応用が期待されます。
山口太美雄 (Tamio Yamaguchi, Ph.D. Visiting Professor, Dept. of Human Nutritional Sciences, Faculty of Human Ecology, University of Manitoba)
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