1959年12月16日「昼下がりの暴力」と同時封切、6巻 1,518mの52分、白黒・日活スコープ映画である。キネ旬の公開日記録は14日となっているが、前週の公開作品も2日ずれているしどちらが正しいのであろうか。公開時に見たわけではなく、数年後に五本立ての一本として見たことからこだわることはないのかもしれない。なぜか同映画が間をおいて再度五本立てで上映されたから二度は映画館で見ているはずだ。企画が「大塚和」、監督が「若杉光夫」であるから、作品の性格が日活ファンなら一目瞭然であろう。日活映画が、所謂アクション作品全盛へと転換していくきっかけとなったものが多数公開されたのも、この年1959年であるが、その影でこれら無数の白黒日活スコープ作品が生れていたことも忘れてはならない。そうした意識を今日までもたらしてくれているのは、兎にも角にもこの時期の長崎駅前日活劇場と日活セントラル劇場の功績である。多くの日活映画を過去に遡って見せてくれたことに、今大いに感謝するばかりである。
原作は「松本清張」の短編小説「地方紙を買う女」で、「小説新潮」昭和32年4月号が初出である。清張短編集に収録されていることから読まれた方も多いのではないだろうか。また文芸春秋社の「松本清張全集36巻」のタイトルにもなっているから、知っていると言う方もおられるとおもう。テレビ番組としても何度もドラマ化されていて、その粗筋について知っている方も多いとおもわれるし、ミステリーの結末を書くことになってもお叱りを受けることもないこととおもう。古くは1973年2月12日に「恐怖劇場アンバランス」の第6回、1973年1月8日から4月2日まで一話完結のテレビ映画として円谷プロダクション制作でフジテレビにて放送、として「地方紙を買う女」と原作どおりのタイトルにて放送されている。このときの出演者が「夏圭子」と「井川比佐志」という新劇に所属する俳優であったが、「危険な女」もまた「渡辺美佐子」と「芦田伸介」と、日活映画ではお馴染みの二人だが、新劇に所属しながらの日活映画出演であった。
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