[ ホームページ ] [ 携帯用URL ]
花 莚

掲示板TOP 過去LOG 携帯板 和歌入門 文語活用表


名前
 E-mail 
題名
内容
投稿KEY    タグ有効 改行有効 等幅フォント
URL

百首題(まとめ) 例歌集 百人一首に唱和しよう(専用板まとめ





2990. 返信  引用 
名前:招き猫    日付:2010年03月16日(火) 09時
ねづ山の加賀のしらうめ知らぬ間にさききそふらむ月わたる夜も



2991.Re: 梅
名前:招き猫    日付:2010年03月16日(火) 09時
スレッドが後ろにいきましたのでこちらにも立てさせていただきました。


2993.Re: 梅
名前:水垣    日付:2010年03月16日(火) 12時
招き猫様、ご投稿ありがとうございます。
「ねづ山」は知らなかったのですが、調べてみますと、梅の名所である世田谷の羽根木公園に昔根津山と呼ばれる山があったとか。地元の方には親しみのある名なのでしょうね。

他の題へのご投稿も拝見しております。そのうち再まとめしますので、しばらくお待ち下さい。

2985.雑の題詠「懐旧」 返信  引用 
名前:水垣    日付:2010年03月11日(木) 06時
皆様、いつもご投稿ありがとうございます。今回を含め残すところ四題となりました。
今回は「懐旧」です。
現在では「懐古的」「懐古趣味」などは否定的なニュアンスで使われることが多いように思われますが、古人は昔を懐かしむ心を大切にしたものです。「懐旧」の題は和漢朗詠集に初めて見え、やはり当初は漢詩の影響が大きかったのではないかと思われます。その後堀河百首題にも採用されて、雑の題詠の定番となりました。自分自身の過去を思う歌もあれば、過去の世や人を思う歌もあります。

例歌集へのリンク



2988.Re: 雑の題詠「懐旧」
名前:写歌    日付:2010年03月17日(水) 12時
浮彫の朝貢の絵のなほしるく雑草の陰に栄華語れり

     ペルセポリスの遺跡にて。 雑草(あらくさ)
    


2992.Re: 雑の題詠「懐旧」
名前:水垣    日付:2010年03月16日(火) 12時
稲蘰捧ぐる嬢そのかみも田の面にうつし三輪の神山
(嬢:をとめ)

大伴坂上大嬢を思って作ってみました。

写歌様、
樹霊が実朝のもとへ行った――心打たれます。
先日八幡宮に行ってみますと、クレーン車で、切り取った幹の下部を持ち上げようとしていました。切断面が何とも痛々しかったですが、根が再生する可能性はあるとか。樹木の生命力の強さを思います。


2995.Re: 雑の題詠「懐旧」
名前:写歌    日付:2010年03月17日(水) 12時
水垣様
 八幡宮の大銀杏の情報有難うございます。
 そのあと、今朝の新聞に写真がでておりましたが、その痛々しさ、変わり様に、生あるものの無常を感じました。樹霊が新しい姿となって、再生してくれることを願って、「懐旧」の投稿歌を差し替えることに致しました。ご了解下さい。


2997.Re: 雑の題詠「懐旧」
名前:海松純    日付:2010年03月17日(水) 19時
書きすさぶ言の葉種もえも捨てず是を見むのちの昔語りに

2984.雑の題詠「別」2 返信  引用 
名前:水垣    日付:2010年03月11日(木) 06時
スレッド1

改稿や新たな投稿、感想・評などは、このスレッドの「返信」にてお願いします。

まとめ(敬称略)
諸共に梢に咲きて散る花の別れかなしき春の学ひ舎 深草
終とならぬ別れはあらぬものなれど知らに別るる人のかなしさ 写歌
しなが鳥千葉の葛原うら枯れていくへわかぬと音をのみぞ鳴く 招き猫
匹如身(するすみ)の旅の別れぞ餞は朝明け映ゆる紅葉山其(そ)を ういろう
峰々の遠き別れの慰みにいづこも同じ月もものかは 海松純
とほつひと雁なくみ空はなむけと君にあふがむ風を手づから 水垣

1776.題詠百首、開催中です 返信  引用 
名前:水垣    日付:2010年02月26日(金) 10時
古来の和歌の題詠に親しみ、百首題を詠んでみましょう。春・秋・雑は二十題、夏・冬は十五題、恋は十題です。
毎週火曜日頃に一題お出しする予定です。一題につきお一人様一首とさせて頂きます。締め切りはありません。ある程度歌が集まりましたら、一旦まとめます。
どなたでもご自由に参加下さい。下に各題のスレッドを立てましたので、「返信」にてご投稿願います。

※ずっと後ろのほうへ行ってしまったスレッドの題に投稿される場合は、ご自分で新たにスレッドをお立てになってもかまいません(どちらかと言うと、その方がありがたく思います)。または、当スレッドの「返信」をご利用になって下さい。



2809.百首題のうち四季の題です
名前:水垣    日付:2009年12月01日(火) 12時
春二十題
立春  椿 残雪 若草 余寒 春山 春野 春雨 遅日 春曙  落花 苗代 春月  春鳥 春夢 晩春花 残春

夏十五題
首夏 時鳥 五月雨 紫陽花 夏花 夏草  夏虫 水辺夏 炎暑  夕立 夏夜 納涼 晩夏

秋二十題
早秋 残暑 朝顔   草花 秋鳥     秋夕 秋果実 秋天象 秋田 秋雨 夜寒  紅葉 暮秋

冬十五題
初冬 落葉 寒草 小春  水鳥  冬星  冬花 寒樹 暖房 冬山 歳暮 待春


2810.百首題のうち恋・雑の題です
名前:水垣    日付:2010年02月26日(金) 11時
恋十題
初恋 忍恋 不逢恋 逢恋 変恋 別恋 久恋 遠恋 寄月恋 寄雲恋

雑二十題
           名所   田園  懐旧 夢 無常 述懐


2811.補足とお願い
名前:水垣    日付:2010年02月26日(金) 10時
歌を投稿された方は、出来ましたら、他の方の作品についての感想・評などもお寄せ下さい。(批評のみの参加はご遠慮下さい。)

投稿作品は、ご自分のオリジナルの和歌であれば、何でもかまいません。題詠の場合、原則として短歌(五七五七七)でお願いします。かなり遅くなると思いますが、管理人の水垣が感想を付けさせて頂きます。また、投稿作品はまとめのページに転載させて頂きますので、予めご承知おき下さい(転載後、お申し出があれば、削除や改変に応じます)。

2964.雑の題詠「楽」 返信  引用 
名前:水垣    日付:2010年02月22日(月) 21時
皆様、いつもご投稿ありがとうございます。今回を含め残すところ五題となりました。
今回は「楽(がく)」、音による芸や遊びです。
古今和歌六帖や堀河百首には冬の題として「神楽」があり、霜月か師走、夜を徹して行われた御神楽を詠むのが普通だったようです。堀河百首には「しらにきてたぐさの枝に取りかさね歌へばあくる天の岩門」(源顕仲)などの歌があります。
雑の題としては「琴」や「笛」も見えますし、また山人の口吟む歌なども王朝歌人たちの好んだ主題でした。ごく広い意味に取って頂いて結構です。

例歌集へのリンク



2969.Re: 雑の題詠「楽」
名前:写歌    日付:2010年02月24日(水) 12時
たらちねの母思(も)ふ熊野のあはれなり塞き敢ふる涙村雨となる

能「熊野」を観て詠んだものです。
 熊野の <いかにせん都の春も惜しけれど馴れし東の花や散るらん> に唱和しました。


2973.Re: 雑の題詠「楽」
名前:ういろう    日付:2010年02月25日(木) 08時
三線の音ははかなくも爽さはと浜の苫屋を風に漏り聞く


2979.Re: 雑の題詠「楽」
名前:ゆゆ    日付:2010年03月10日(水) 11時
晴の日のうちふる鈴に黒髪にちかくとほくと和する囀り

また囀ってしまった;好きな単語なんです…けど、もう少しボキャブラリーが欲しいです;


2981.Re: 雑の題詠「楽」
名前:深草    日付:2010年03月10日(水) 12時
花にそひ月にそひつついにしへも今も変はらぬ糸竹の声


2982.Re: 雑の題詠「楽」
名前:招き猫    日付:2010年03月16日(火) 09時
神さぶる五十鈴宮川音にきく猿女の君の舞ひわたるかも


2996.Re: 雑の題詠「楽」
名前:海松純    日付:2010年03月17日(水) 19時
舞ふ袖も風に鳴り合ふ琴の緒のながき夜も飽かぬ巫女神楽かな

2961.雑の題詠「田園」2 返信  引用 
名前:水垣    日付:2010年02月22日(月) 15時
スレッド1

改稿や新たな投稿、感想・評などは、このスレッドの「返信」にてお願いします。

まとめ(敬称略)
早苗葉のあえかにさやぐ峡小田を統べて豊けし越の山影 写歌
千町田やなべて嬉しきなりはひに鍬打ち返すをちこちの音 海松純
棚田ゆきまた棚田ゆき青に染み不意に秋めく白鳳の風 ゆゆ
鶯の豊年を祝く声すなりまた雪深き春の小山田 深草
稲そよぎ雁が音たかし土と生くる人は天とも共に生くらむ 水垣



2968.Re: 雑の題詠「田園」2
名前:招き猫    日付:2010年03月01日(月) 06時
涼風は稲の葉末におとづれて端山重山ふる蝉の声


2970.Re: 雑の題詠「田園」2
名前:ういろう    日付:2010年02月25日(木) 08時
畑起きぬ陽籠むる土は黒々と匂ひ立てるよ雲雀やいづら


何度も改訂をさせていただいています。スミマセン。


2983.Re: 雑の題詠「田園」2
名前:水垣    日付:2010年03月11日(木) 06時
時ならぬ大雪が降りました。皆様のところは異状なかったでしょうか。鎌倉では風雪に耐えず八幡様の大銀杏が倒れてしまいました。

写歌様
>早苗葉のあえかにさやぐ峡小田を統べて豊けし越の山影

「越」すなわち北陸の山間部の稲田風景ですね。「さなえ」「あえか」「さやぐ」…と歌い継ぐ調べも美しく、雪深い土地が迎えた早苗の季節を歌い上げた讃歌。苗代に引かれた水も山の恵みで、あたり一帯の風物を「統べ」るかの如く聳え立つ山影が尊く偲ばれます。


海松純様
>千町田やなべて嬉しきなりはひに鍬打ち返すをちこちの音

広大な田園のあちこちから響いてくる、田畑を耕す鍬の音。農作業の始まりの時を詠む、しかも景色でなく音で、という着想がまず素晴らしいと思います。調べが美しく、鍬を打ち返す音も喜びに満ちて聞こえます。もとより農作業は厳しい労働でもありましょうから、「なべて嬉しき」には強引な印象を受ける方もおられるかも知れませんが、私は田作りの尊さに対する讃美の詞と受け取りました。


ゆゆ様
>棚田ゆきまた棚田ゆき青に染み不意に秋めく白鳳の風

飛鳥稲淵の棚田を思い出しました。棚田は平地の田と違って立体的なだけに、「青に染み」にはひとしお実感が籠もります。「白鳳の風」とはかつて采女の袖を吹き返した明日香風ですね。こう言い換えたことで、青と白の鮮やかな対比が生まれました。それによって「不意に」の語もより活きたようです。


深草様
>鶯の豊年を祝く声すなりまた雪深き春の小山田

小山田に鶯とは、ありそうでなかった取り合わせです。春の雪は豊年の前兆ゆえ、鶯の声を頌歌と聞いた、めでたい歌。一字一句あるべきところにぴったりとおさまって、ほめ歌はこうありたいものだと思います。


招き猫様
>涼風は稲の葉末におとづれて端山重山ふる蝉の声

大納言経信の「夕されば門田の稲葉おとづれて」を思い出させる上句ですが、御作は下句で遠景へ展開する点、むしろ本歌とは対照的な趣です。「端山重山」は風俗歌「筑波山」の「筑波山 は山しげ山 茂きをぞや…」から筑波連山を言う語。風にそよぐ稲田の末に聳える秀嶺、その背後にさらに厚く連なる山々に降りしきる蝉時雨。視線が遠景へ向かうに伴って、稲葉のそよぎから蝉の盛んな声へと音の風景が変わるところに面白みを感じます。晩夏から初秋の頃の筑波山麓の田園地帯の風趣これに尽きましょう。


ういろう様
>畑起きぬ陽籠むる土は黒々と匂ひ立てるよ雲雀やいづら

「畑を起こす」と言いますが、御作では畑を主語にして「畑起きぬ」と言って、やや強引ながら、目の醒めるような初句です。耕されたばかりの土が黒々と、陽のぬくもりを内に籠めたように匂い立つ。作物を育む土壌の力強く暖い生命力がまざまざと感じられます。結句は、その力を誉め讃える雲雀の声を待望する心かと読みました。大地を矢のように飛び立ち、光あふれる喜びの讃歌を大空へ運ぶ雲雀の歌を。


2986.Re: 雑の題詠「田園」2
名前:招き猫    日付:2010年03月11日(木) 13時
水垣様
素晴らしいご感想をありがとうごさいました。まさに筑波山の麓の晩夏、初秋の風景を詠みましたので嬉しい限りです。

鶴岡八幡宮の銀杏のことはニュースで見ました。実朝の暗殺を知っている大銀杏だけに「世の中は常にもがもな・・・」と詠まれた当時の歴史が偲ばれます。また水垣様の御作の

稲そよぎ雁が音たかし土と生くる人は天とも共に生くらむ

にもあるように、みな土と天とともに生きているのだなあと、改めて思います。実朝は

春来ればまづ咲く宿の梅の花香をなつかしみ鶯ぞ鳴く

といった美しい歌を詠み、定家に師事して和歌に精進されたとのことで、時代にあって暗殺という最期が本当に残念に思われます。
倒れた銀杏には御神酒と塩が供され清められたとのこと。こちらの地からも謹んで合掌しつつ、新しい芽が出ることを心から祈らんばかりです。


2987.Re: 雑の題詠「田園」2
名前:水垣    日付:2010年03月11日(木) 23時
招き猫様
お返事ありがとうございます。
昨日今日、鎌倉では八幡宮の銀杏の話題で持ち切りです。皆さん大変なショックを受けておられます。私も心の支えをなくしてしまったような感じで、呆然としております。
倒れたのは昨日の未明とのこと。現世に繋ぎ止める綱手はなかったのかと悔やんでも、今更仕方ありません。大往生だったと思いたいです。
私も実朝より一首引いて、哀悼の意を表します。

 思ひ出でて夜はすがらに音をぞなく有りし昔の世々のふるごと


2998.Re: 雑の題詠「田園」2
名前:ゆゆ    日付:2010年03月18日(木) 15時
水垣様
いつも作品以上に素敵なご感想をありがとうございます!
稲淵なんてマイナーな場所をよくご存知ですね〜。彼岸花が咲く頃は最高ですよ!暑いけれども風がとても涼しいんです。

八幡宮の銀杏のニュース、私も吃驚しました。
つい先日、うちの母が観光で行ったばかりだったので、家族で大騒ぎです。
やっと公暁の懺悔が終わったという事なのかなあと思いました。新しく清らかな新芽が出ると良いですね!

2945.雑の題詠「市」2 返信  引用 
名前:水垣    日付:2010年02月15日(月) 01時
スレッド1

改稿や新たな投稿、感想・評などは、このスレッドの「返信」にてお願いします。

まとめ(敬称略)
求(と)めきたる歌集を市にあがなひて釣りの硬貨の掌(たなうら)に温し 写歌
きらめきの飾りにおごる市の街空に薄ら目開きて人呑む ういろう
何となく訪ねて一日過くしけりあき人さはく山もとの市 深草
降る雪に灯りうつして寒き歳の市路あかるく暮れゆくはをし 水垣
さびしくも暮れゆく年の慰みや雪よりしるき市人の声 海松純
あらたまの年来経往けば市詣で節を重ねて祝ふ箸かな 招き猫
甘さふな灯りに肉を喰らふひと夜市の熱とノスタルヂック ゆゆ



2955.Re: 雑の題詠「市」2
名前:水垣    日付:2010年02月22日(月) 14時
(22日加筆しました)

写歌様
>求(と)めきたる歌集を市にあがなひて釣りの硬貨の掌(たなうら)に温し

古書市で探し求めていた歌集を手に入れた喜びが、掌に受け取った釣銭の温もりのうちにじんわりと伝わって来ます。これは当然青空市を想って読み味わいたいところ。もっとも、市という場のムードよりも、物を売り買いするという行為に「市」の本意を見た歌でしょう。古書という、ことによると何人もの手を渡って来たかもしれないもの。それが今自分の手に入ったという喜びの実感が、手から手へ渡される「硬貨」という確かな手触りを持つモノによって、より深められていることが感じられます。


ういろう様
>きらめきの飾りにおごる市の街空に薄ら目開きて人呑む

ネオン輝く現代の繁華街が想像されますが、「きらめきの飾りにおごる市の街」と和語で表現されると、何と言いましょうか、時代から一歩か何歩か退いたところから、遥かに眺めているような感じがして、むしろ懐かしいような情景として眺められます。「空に薄ら目開きて」は酒を呑む人々の惚(ほう)けたありさまを言うと同時に、「きらめきの飾り」の間に狭く覗かれる、ぼんやりと明るい夜空のありさまでもありましょうか。
「虚栄の市」に対するシニカルな眼差しを感じますが、おそらくそれは、酒に酔った人々も共有している感情なのでしょう。
現代を現代的に詠むのでなく、超時代的に詠むことで見えてくるものがあり、文語短歌の醍醐味ではないかと思います。


深草様
>何となく訪ねて一日過くしけりあき人さはく山もとの市

こちらは時代を限定して読む必要を感じず、いつの時代にもあり、どこの地方にもあるであろう、市の娯しみ。用がないからこそ、ひやかして楽しめる。結句で「山もとの市」と初めて場所が明かされ、普段は静かな里なのでしょう、それでこそ「あき人さはく」喧騷もいとしまれます。


海松純様
>さびしくも暮れゆく年の慰みや雪よりしるき市人の声

一年の終りはやはりどこか物寂しく、歳の市というのは風情あるものですね。市人にとっては最後の書き入れ時ですが、その呼び声も普段とは異なり、アハレさやヲカシさを誘います。もとより一首の眼目は「雪よりしるき」。積もった雪の眩いばかりの白さと、市人の際立つ声音が響き合う。共感覚的表現が新鮮な感性を呼び起こすだけでなく、「しるし」が一瞬に語源を遡って「しろし」と一体になる面白さ。


招き猫様
>あらたまの年来経往けば市詣で節を重ねて祝ふ箸かな

「あらたまの年来経往けば」は「また新年を迎えるので」ほどの意ですが、古風な格があって、「市詣で」という改まった言い方の導入部にふさわしく感じます。正月用の祝い箸の買物には、日常の買物とは違った心構えがあるのでしょう。「節(せち)」には「時」「季節」といった意味と共に「おせち」の意も重なり、「節を重ねて」は興趣の深い詞です。歳末のきらやかな市の風景も髣髴とする、めでたい一首。


ゆゆ様
>甘さふな灯りに肉を喰らふひと夜市の熱とノスタルヂック

屋台の前で串刺しの旨そうな肉にかぶりつく人の姿が目に浮びます。夜市の熱気・活気を伝えるのに恰好の一シーンですね。「甘さふな灯り」は「ノスタルヂック」な気分を誘い、夜市のもう一面の魅力もよく感じられます。
「甘さふな」は契沖仮名遣では「甘さうな」ですが、ここは「ノスタルヂック」に「甘さふな」の方が良ささふです。


2958.Re: 雑の題詠「市」2
名前:水垣    日付:2010年02月21日(日) 21時
写歌様の御歌の感想を書き忘れました。m(_ _)m
のちほど追加致します。


2960.Re: 雑の題詠「市」2
名前:ゆゆ    日付:2010年02月22日(月) 15時
水垣様、皆様、こんにちは!いつもありがとうございます。
仮名遣は難しいですね。時代によっても書く人によっても違うようですし、私もいつも頭を悩ませてしまいます。「ジ」と「ヂ」だって昔は違う音だったようですが…。表記もカタカナ言葉は濁点を付けずに「シ」や「チ」とするとおかしいし…。等とぐるぐるしておりました。
しかし、ここは日本人として得意の「雰囲気重視」に「曖昧」でいいのかな(笑)?

市の歌は、冬の寒さに暖かさ、年の瀬の喧噪、密かに紛れるなんとなくの物淋しさ、そしておめでたさまで、本当の市のように賑やかですね!
私は市といえば夏の夜市の思い出の方が印象的でした。


2963.Re: 雑の題詠「市」2
名前:水垣    日付:2010年02月22日(月) 21時
ゆゆ様、こんばんは。コメントありがとうございます。
「市」の歌は本当に市らしく賑やかに、多彩な良い歌が揃いましたね。

歴史的仮名遣は原則平安初期の発音や表記法を基準にしていますが、語源に忠実な仮名遣という言い方もできます。たとえば、「躓く」は現代仮名遣では「つまずく」と書きますが、語源は「爪(つま)突く」ですから、歴史的仮名遣では「つまづく」になります。
「甘そうな」などと言う時の「そう」は「相」の字音とも「さま(様)」の音便(さま→さう)とも言われますが、いずれにしても歴史的仮名遣では「さう」と書くことになります。しかし古文献では「さふ」と書かれることも多かったのではないかと思います。

大辞林を収録したgoo辞書は歴史的仮名遣も併記しているので便利ですよ。

http://dictionary.goo.ne.jp/jn/

私は自信のない時はPCのハードディスクに入れてある広辞苑でチェックすることが多いです。


2967.Re: 雑の題詠「市」2
名前:ういろう    日付:2010年02月23日(火) 23時
水垣様。
温かく、深い読み込みの評をありがとうございました。

今回の私の歌ですが、ちょっと作り手としては違う意図を持っていた点がありましたので、蛇足ながら補足させていただきますと、
結句の「人呑む」は「人を呑む」というつもりで作りました。
奇をてらい過ぎていて伝わらなかったかもしれません。

水垣様に今回読み取っていただいた、酔って惚けた街の人々の表情、という内容、シニカルでありながら人間味溢れる視線。「大正昭和のカフヱのイメエヂ」を呼び起こされ、大変魅力的でした。最初からこの意図を込めておけばよかったと思いました。


今回、心に強く残りましたのは、写歌さまの、

求(と)めきたる歌集を市にあがなひて釣りの硬貨の掌(たなうら)に温し 

水垣様のおっしゃる通りに、市・商い の喜びの本質を見事に形にした作品だと思います。題詠としても、また、歌の姿としても、まことにめでたく素晴らしい作と思いました。いにしへから歌詠み達が本当に心を砕いてきたのは、個の表出でも、前人未踏の表現でも無く、人が生きていくことの本質、つまり世の中のあらゆる物事の本質を描き出さんとすることだったのだと、再確認いたしました。


2971.Re: 雑の題詠「市」2
名前:写歌    日付:2010年02月24日(水) 13時
水垣様&
ういろう様

 過分のコメント有難うございます。
 数年前、新橋駅前広場の恒例の古本市での実感に基づき詠んだものです。私の投稿歌は半数ぐらい、過去に詠んだ歌を、題詠に当て嵌めたものですが、あるいはルール違反かもしれません。できるだけ新作を詠みたいと思っています。


2974.Re: 雑の題詠「市」2
名前:ゆゆ    日付:2010年02月25日(木) 16時
水垣様
ありがとうございます!goo辞書は私も普段から使っているのですが、使いきれていなかったようです。
確かに「〜そう」は「〜さう」でした!失礼しました〜m(_ _)m

それから、ういろう様の歌、私も「街が人を呑む」と読んだので市全体が闇鍋みたいにどっぷりと感じられるなあと思っていました。なので水垣様の解釈が新鮮でした!どちらでも素敵なお歌ですね〜。


2975.Re: 雑の題詠「市」2
名前:水垣    日付:2010年02月25日(木) 23時
ういろう様
お返事ありがとうございます。

>きらめきの飾りにおごる市の街空に薄ら目開きて人呑む

私は「市の街(で)空に薄ら目開きて人(が酒を)呑む」と解してしまいました。「呑む」から酒を思ってしまったのは、酒飲みゆえの早とちりだったかも知れません。
「市の街(が)空に薄ら目開きて人(を)呑む」だったのですね。「奇をてらい過ぎて」ということはないと思います。街が薄ら目を開けて人を呑む――怪物めいた大都市の繁華街が想像されて、やはり作者の意図通りに読んだ方がずっと魅力的だと思いました。

写歌様
お返事ありがとうございます。

核になる体験がないと、なかなか出来ないような御歌ですね。
たとえ即興の歌でも、題意を満たしていれば、題詠歌として提出して何ら問題はないと思います。今回の御作は即興(機会詠)の写実的な歌としてももちろん素晴らしい作品でしょうが、私は敢えて題詠歌として読み、本意に迫った素晴らしい作品だと思いました。

歌は公表されれば作者の手を離れ、読者の中で育ってゆきます。即詠の歌が題詠の歌に生まれ変わってもよいのではないでしょうか。


2977.Re: 雑の題詠「市」2
名前:写歌    日付:2010年02月26日(金) 22時
水垣様
 素晴らしい論評有難うございます。
 特に、末尾のご指摘には感銘致しました。


2978.Re: 雑の題詠「市」2
名前:ういろう    日付:2010年03月01日(月) 11時
>ゆゆ様

「市全体が闇鍋みたい」

ゆゆ様の感想が飛び抜けて新鮮で、思わず吹き出してしまいました。
心躍る言葉をお持ちですね。
下の句をこのまますげ替えてしまいたいくらいです。


甘さふな灯りに肉を喰らふひと夜市の熱とノスタルヂック

ゆゆ様の歌は、甘さふ 灯り 肉 夜市 熱 ノスタルジック、
単語から全て台北の街の空気が漂ってきますね。
観光者としてエキゾチシズムを楽しむ視点に小細工を加えず、素直に表現をしたことが、歌にのびやかな魅力を与えていると思います。自分は時々小細工に惹かれてしまうことがあるのでよい勉強になりました。


2980.Re: 雑の題詠「市」2
名前:ゆゆ    日付:2010年03月10日(水) 12時
ういろう様

ういろう様の歌の下をすげ替えると……私も吹き出しました!
過分なお言葉、ありがとうございます。いえいえ、常日頃から語彙の貧困ぶりに自分でもウンザリしております;精進精進ですね。
私の歌にまでご感想、ありがとうございます〜!台湾大好きなので、つい夜市の方を詠んでしまいました。
私はまだまだ細工をする領域には行けないです〜;皆様が羨ましいですよ〜!


ページ: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 >> >| 


   投稿KEY
   パスワード

EZBBS.NET produced by InsideWeb